日本人の私がアメリカ人と台湾人カップルに非難された時の話

こんにちは、Norrです。

 

私は24歳の時にワーキングホリデーで1年間オーストラリアに滞在しました。

 

パースから入国し、始めの半年は語学学校で英語を勉強しながらバイトして、その後の半年は仕事しながら旅行してオーストラリアを一周しました。

 

貧乏生活で大変な面もあったけど、色んな国の色んな人に出会って、沢山話をして、私の価値観は完全に変わりました。とっても有意義な一年でしたよ。

 

皆さんも機会がありましたら、是非ワーホリに行ってみて下さい!ワーホリは本当に素晴らしいシステムです!

 

日本への帰国まで4か月位の時に、最後の資金作りにと、ブドウ狩りの仕事に行く事に決めました。このブドウ狩りは一日中葡萄の収穫をする仕事で、こういったフルーツ狩りなどの仕事はお給料が良いので、短期間でざっと稼ぐのにピッタリなのです。

 

1~2か月位の予定でバックパッカーズに寝泊まりして、集中的に稼ぐ事にしました。

 

オーストラリアの首都キャンベルとアデレードの大体中間あたりにある、ウェントワースと言うかなりの田舎町に仕事を見つけ、バックパッカーズも予約して向かいました。

 

実はそこのバックパッカーズで5年半付き合ったイギリス人の彼と出会いました。新しい恋も見つけ、仕事にもバックパッカーズの人たちにも慣れてきて、次第にここでの生活が楽しくなってきました。

 

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事件はそのバックパッカーズにいた時に起こりました。

仕事場へは毎日朝6時にバックパッカーズを出発します。

 

ブドウ農場のバンがいくつかのバックパッカーズをまわってワーカーをピックアップして大体30分ほどで仕事場のブドウ畑に到着します。

 

ワーカーは色んな国の若者で、雰囲気もリラックスしてヒッピー風で本当に楽しかったです。仕事中は仕事仲間と話をしながらとか、好きな音楽をかけながら無心で一日中単純仕事をします。日中の気温が高くなったり、摘んだ葡萄をバケツにいれて運んだりの力仕事があったり、一日中立ったままなので、体力的には大変ですが、でもストレスフリーで黙々とやる仕事はあっと言う間に一日が過ぎていきます。

 

仕事は月曜日から金曜日で土日は休みなので、お休みの週末は思い思いの過ごし方をします。

朝から酒飲むのもよし、昼まで寝るもよし、町に買い物に行くもよしです。

 

ある日、アメリカ人と台湾人のカップルが新しく仲間になりました。

 

彼等はとってもフレンドリーで良い人たちで、台湾人の子は同じアジア人と言う事で親近感があったのか、私に結構話しかけてきたりしていました。

 

そしてある休日の午後彼らは図書館に出かけていきました。

 

私は朝ゆっくり起きたのでキッチンで遅いランチを一人で食べていました。

 

すると、アメリカ人と台湾人カップルが図書館から戻ってきて、結構な形相で私に向かって聞いてきたのです。

 

アメリカ人 : Norr, 昔日本人が中国人にした酷い事、知っているか?

 

私      :  ???……ん?え?何?何?

 

台湾人   : これ。

 

一冊の本を私に差し出す。

 

私     :え?何これ?

 

アメリカ人 : さっき図書館に行ったら、この本を見つけたんだ。

        昔、日本人が中国人にした酷い事、Norr知ってる?どんな酷い事したか知ってるか?

 

酷い虐殺写真が何枚も載っている本を開きながら、私に見せてくる。

 

私     : (絶句)

 

 

私、なーんにも言えなかったんですね。

 

彼等の凄い形相と怒りが私を圧倒しました。

 

そして恥ずかしい事に、私は何にも知らなかった。日本人が昔した酷い事を知らなったのです。

 

戸惑い、恐怖、無知さからくる恥ずかしさで、困難に陥り、何も言えなかったのです。

 

 

私はただ、“あ、あ、あ。。。。ごめんなさい。。。。。ごめんなさい。” とやっとの想いで言いました。

 

 

それから、憤慨しながら二人はキッチンから出ていきました。

 

思わず涙が出てきました。

 

ごめんなさい。。。。これは正しい言葉なのか? でも私がやったんじゃないんだから。っていうのも日本人として間違ってる。でも、私個人に向かってああいう風に攻撃するのはどうなのか? でも、日本人が昔した事は悪い事で、申し訳ない。。。。

 

でもでも、アメリカ人だって非情な方法で罪もない沢山の日本人を化学兵器で惨殺したじゃないの。そんなアメリカ人に言われたくない。なんなの、なんなの。

 

という怒りの感情も湧いてきた。

 

さらに悔し涙も出てきて、一人キッチンで泣いていたら、イギリス人の彼や他のカナダ人、オランダ人などがキッチンに入ってきて何があったか聞かれた。

 

私は事情を説明した。

 

そしたらみんな、それは彼らがおかしい。そんな事を個人に向かって言うのは卑怯だ。戦争の事で個人的にそういう風に攻められるのは間違っているよ。あのアメリカ人ちょっと変わっているし、気にしない方がいいよ。と言ってくれました。

 

 

その日の夜

 

みんなが、なだめてくれたとはいえ、私はすっかり気落ちしていました。

日本人としての存在がとっても恥ずかしく、申し訳なく思いました。

 

その夜、テレビのある部屋でみんなと座ってテレビを見ていると、アメリカ人と台湾人のカップルが私のところにきて、

 

“さっきはごめんね。あんな風にNorrを責めるなんてフェアじゃないよね。本当にごめんね。”

 

気持ちはパッと晴れはしませんでしたが、でも少し心の負担が軽くなりました。

 

 

その後は、まるでそんな事が無かったかのように仲良くなりましたよ。

 

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まとめ

 

海外に出ると、個人個人が“その国の代表“として認識されます。

 

あなたの振る舞いが日本そのものになります。

 

だから、昔日本人が何をしたのか、されたのかを知っているのはとっても重要ですね。

 

もしあなたが、私と同じように過去の歴史の事について責められたら、まず日本人として悪い事は謝罪する事が重要です。

 

ただ、個人的に責任を感じて落ち込む必要なないと思います。昔の過ちの事をじっくり考えて、相手にその気持ちを伝え、謝罪して同じことを絶対に繰り返さないぞと言う意識を持ち、その事について個人的に責めてきた人達にはそのように伝えればいいのだと思います。

 

昔の過ちは心から謝罪します。そして二度とあのような惨事を起こさない日本にしていこうと思います。と。

 

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